杉木立に包まれた檜皮葺きの熊野本宮大社の社殿
熊野三山・総本宮

熊野本宮大社 ― 熊野三山の総本宮

熊野本宮大社は、熊野速玉大社熊野那智大社と並ぶ熊野三山のひとつであり、全国に三千社以上あるとされる熊野神社の総本宮です。杉木立に包まれた参道の石段を上がると、古色蒼然とした檜皮葺きの社殿(重要文化財)が静かに立ち並びます。

川のほとりから山上へ

現在の社殿は、明治二十二年(一八八九年)の大洪水を免れ、旧社地である大斎原(おおゆのはら)から現在地へ遷されたものです。主神の家津美御子大神(けつみみこのおおかみ/素戔嗚命)をはじめとする神々が鎮座し、延命長寿・家庭円満・交通安全などの神として、昔も今も深く信仰されています。

熊野の神々

熊野三山の祭神で特異な神名は「家津美御子(家津御子)」「速玉」「夫須美」ですが、江戸以前にはおおむね「イザナミ命」と信じられていたといいます。また、家津御子神はスサノオ命・イザナギ命あるいはイザナミ命、速玉神はイザナギ命の御子、夫須美神はイザナミ命あるいはスサノオ命の御子とされるクマノクスヒ命など、諸説が伝わります。平安中期には、那智に十一面観音、新宮に薬師仏、本宮に阿弥陀仏という仏名がつけられ、神仏習合の流れは現在にもうかがえます。

主祭神

御祭神は、現社地の上四社と、旧社地・大斎原の中四社・下四社に祀られています。第三殿(証誠殿・本殿)に主神・家津美御子大神を祀り、第一・二殿には伊邪那美大神、事解之男神、伊邪那岐大神、速玉之男神などが相殿造りで鎮まります。

参拝の前に

熊野本宮大社は、熊野川・音無川・岩田川の合流点にほど近い、水と森に抱かれた地に鎮座します。参道の空気は静謐で、一歩ごとに俗世の喧噪が遠のいていくようです。詳しい由緒は熊野本宮大社(ウィキペディア)もご参照ください。参拝後は、ぜひ大斎原まで足を延ばしてみてください。